2016年5月8日 〔フィリピン〕
明日5月9日、フィリピンの大統領選挙が行われる。フィリピンでは大統領の権限が強いため長期独裁を防ぐため再選は禁じられているため、アキノ大統領は任期6年を終え6月末に次期大統領が就任する。
前半は主要4候補の中で、グレース・ポー上院議員(47)が国民の支持を集める形で選挙戦が進んできたが、選挙戦終盤に差し掛かり、過激発言で“フィリピンのトランプ”とも言われているロドリゴ・ドゥテルテ氏(ダバオ市長、71)が支持率をあげている。
民間調査会社ソーシャル・ウェザー・ステーションによる最新世論調査では、ドゥテルテ氏の支持率が33%で1位、ポー氏は22%で2位となっている。アキノ大統領が後継指名したマヌエル・ロハス前内務・自治相(58)は20%、ジェジョマル・ビナイ副大統領(73)が13%で続いている。
ドゥテルテ氏は、ダバオ市の治安の改善などで高い評価を受けているが、同市には司法手続きを通さず犯罪者を殺害する“暗殺団”が存在すると言われており、それはドゥテルテ氏により組織されたものであるとのうわさもある。
”独裁者復活”を恐れるアキノ大統領は、候補者を一本化するなどの動きを見せているという。
また、同日行われる副大統領選挙には、1986年まで長期独裁政権を敷いたマルコス元大統領の長男、フェルナンド・マルコス上院議員(58)が出馬しており、世論調査では支持率トップとなっている。
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