2017年4月7日 〔タイ〕
タイの新憲法が4月6日に公布された。同日ワチラロンコン国王が新憲法草案に署名した。同国で20番目の憲法になる。
今回の新憲法策定は、2015年9月に最初の草案がまとめられたが、国家改革評議会が否決。その後新たな草案が提出され2016年8月の国民投票で承認されて、国王の署名交付を待つばかりとなった。しかしながら、前国王の死去により新国王が誕生し手続きは一時中断していた。その後ワチラロンコン新国王は新草案の一部修正を求め、修正された。
国王が求め修正された点は以下のとおり。
- 非常事態時の対応は「憲法裁長官が首相や上下院議長らと合同会議を開いて判断する」という規定が削除され、「国王を元首とする民主主義制度の統治慣習に従う」とした。(※新草案に加えられた修正を旧憲法と同じ表現にもどした)
- 国王が摂政を置かずに国外に滞在することを認めることを盛り込む
また、新憲法には民政移管に向けた総選挙の実施までの期間を最長19か月としていることから、来年11月頃までには総選挙が実施される見通し。
しかしながら、民政復帰後の5年間を特別経過期間としており、軍政が上院議員の人選に関与できるように定められている。
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〔Clisien – ASEAN Info Clips 編集部〕 ○他の記事も読む○