タイでクレジットカード利用制限規制の動き

2017年7月18日 〔タイ〕

 タイでは若年層のクレジットカード利用による債務不履行の増加が問題になっている。タイの中央銀行(Bank of Thailand)がその対策に乗り出すと、地元英字新聞「Bangkok Post」が5月12日に報じている。

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 タイ中央銀行は数か月以内にクレジットカード保有者に対する新規制を発表する思われる。その新規制によれば、月収3万バーツ(約10万円)以下のクレジットカード保有者の利用限度額が月収の1.5倍まで(現行は5倍まで)、そして保有カード数も3枚まで(現行は無制限)になる。合わせて、カード上限金利も20%から18%に引き下げられるという。

 タイでは月収1万5千バーツ以上あればクレジットカードの保有が可能となっているが、タイの「プオイ・ウンパコーン経済研究所(Puey Ungphakorn Institute for Economic Research: Pier)」の調査によると、タイ人の17%が個人ローンを利用、そのうち30%は25~35歳の新卒労働者が占めるという。またさらにこのうち約20%が債務不履行に陥っており、タイ人全体の平均債務不履行率の15%を上回っているという。

 タイ中央銀行によると、2017年3月末のクレジットカード総貸付残高に占める債務不履行額は前年の3.74%から4.09%に増加した。

〔参考〕

〔Clisien – ASEAN Info Clips 編集部〕 ○他の記事も読む

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