タイ航空が更生手続きへ

2020年5月20日 〔タイ〕

 タイで唯一長距離国際線を運航する“ナショナルフラッグキャリア―”の「タイ航空(Thai Airways)」は、破産法による会社更生手続きに入ることとなった。

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 タイ政府は5月19日、タイ航空の法的整理を閣議決定した。裁判所に破産法に基づく会社更生手続きを申し立てる。その結果、債務返済は一時停止され、外部から経営者を招き更生計画をまとめることになる。

 この動きに対してタイ航空は同日「破産ではなく平常通り事業を続ける」との声明を発表した。

 タイ航空は政府が株式の51%を出資するタイのナショナルフラッグキャリア―だが、過去10年で最終赤字が7回、2019年12月期までは3期連続で赤字計上だった。高コスト体質が染み付くなか、格安航空会社(LCC)との競争激化で収益が悪化するなか、今回の新型コロナウイルス感染対策のために3月下旬より全便運休となったことが追い打ちをかけた。

 タイ航空が政府に援助を求め、政府は財務省の債務保証により1800億円規模のつなぎ融資を実施する予定だったが、その条件として最大8千人の人員削減を中心とするリストラを迫っていた。これに対し、労働組合や、利権を持つ一部の政治家や軍関係者が反発していた。

〔Clisien – ASEAN Info Clips 編集部〕 ○他の記事も読む

 

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