タイで医療目的の大麻の家庭栽培が解禁

2022年6月12日 〔タイ〕

 タイ政府は6月9日、規制する麻薬リストから大麻を除外した。向精神作用のあるテトラヒドロカンナビノール(THC)の含有量が0.2%以下の品種を対象に栽培の許可が不要になり、医療利用を目的とした大麻の家庭栽培が解禁となった。

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 今回の規制緩和にともない、違法な大麻栽培や所持などに関わったとされる3000人を超える受刑者の釈放も決まった。

 タイ政府はこれまで、大麻の医薬品や化粧品などへの利用を認めるなど段階的に規制を緩めてきた。2019年には、医療用大麻の使用を解禁し、2021年には許可を得た個人や企業が産業用大麻を入手して関連製品の生産・販売が許されるようになっていた。

 大麻の生産により、農家の所得向上を政府は期待しているようで、2022年5月にはタイ全土の世帯に対して大麻100万本を無償配布する計画も表明していた。

 医療目的のみならず娯楽目的での大麻使用が認めらているのは、ウルグアイとカナダのみだが、米国でもニューヨークなど18州や首都ワシントンなどで合法化の動きが広がっているという。また、個人による少量使用については刑事罰を科さないか、医療目的のみの使用を認めている国として、イタリア、スペイン、オランダなどがある。一方、シンガポールやマレーシアなどでは、厳罰に処せられる可能性がある。

〔Clisien – SEAsia Info Clips 編集部〕 ○他の記事も読む

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