2015年5月30日 〔フィリピン〕
フィリピンのアキノ大統領が来年2016年に6年間の任期を終える。同国の憲法では大統領の再選を禁じている。次期大統領選挙は2016年5月に行われる。
アキノ大統領は、汚職の一掃や財政再建で成果をあげ、高い経済成長を実現したと一定の評価を受けている。今月1日の演説では「2010年6月の就任以来、年平均で6.3%の高い経済成長を達成してきた。ビジネスが生まれ、雇用が増える好循環ができた」と語った。就任以前の30年間の実質国内総生産(GDP)の年平均伸び率は3.1%で「アジアの病人」とまで呼ばれていたが、アキノ氏は汚職撲滅や「たばこ税」の導入などによる徴税強化などで財政再建に強い指導力を発揮した。
来年予定される大統領選挙では、与党連合内で、後継者の人材不足の声が聞こえてくる。後継者として最有力視されるのは、自由党のロハス内務自治相。終戦直後の元大統領を祖父に持つ政治エリートだが、国民の人気が盛り上がりに欠けている。
フィリピンでは大統領権限が大きく、閣僚など側近を全て代えることができる。次期大統領候補は今年の10月にも出そろう。
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