(連載)「インドネシアの生活風景」   (18)スマトラ島横断間長距離バス ヒヤリ!

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  こちらスマトラ島には北から南まで走る長距離バスがあります。北スマトラの首都メダンから600から800キロ離れているジャンビ州、アチェ州、又ジャワ島の各地、首都ジャカルタまで走っているバス会社もたくさんあります。今回は中部アチェの山奥のタケゴンというところまで走っているバスの運転手さんについての記事を書いてみました。

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18①

 長距離バスの運転手さんといっても日本の一般のバス会社のきちんと制服を着て、安全運転で乗客への応対もサービスも満点!と想像してはいけません。今回は私自身が乗ったバスはタケゴンからの帰りの夜間バスで夜8時出発。タケゴンは一年中温度が平均23度前後という寒いくらいの所。小雨が降ってきたので、ますます温度が下がってきたんですが、バスの中はクーラーが効きすぎ!他の乗客何でもないのかな。寒がりの私は一人だけ「クーラー調整してください」とは言えず、用意されている毛布を掛けて我慢しました。
 頭の上のエアコン調整器を閉じても他の乗客は平気なようで、クーラーはずっと効きっぱなし。18②運転手さんはふつうのT-シャツでジャケットもセーターもきていません。寒くないのかなあ。もう慣れているんですね。

 助手の若い男の子が運転手さんの隣、ドアの横に座ってさあ出発です。
でも幸運?なことに3時間ぐらい走ったら、突然クーラーが故障したようです。運転手さんは助手と15分ぐらい点検していましたが、直せなかったようです。それでも乗客は何も聞かないし、文句もいいませんでした。。。
 助手は「自然のクーラーでいいよね!」と一番前だけ開く小さな窓を開けてニコッと言いました。

 18③タケゴンは山奥で山を降りるのに3,4時間崖道を降りていきます。それも二台車がすれすれに通れる位の道路で坂も多いです。急カーブの時、ドキドキしてしまいました。特に今回私は運転手さんの真後ろの席で、一段下に座っている運転手さんのすばらしい?運転裁きが見られました。タバコは吸い通し、崖道を通っているのに、携帯にはコールが入ってくるし、時々アシスタントに命令したり(彼はタケゴン出身で、同じ民族の人たちとはアチェ地方のガヨ語で話すのでまるで外国語を聞いてるようです。全然わかりません)、同じ会社のバスを追い越す時とか、反対方向のバスなどには挨拶を送ったり、(もちろん、クラクションで)四方八方に目配り、気配りです。
 日本は運転免許取得するには難しい試験や実施試験がありますね。こちらではそういうのがまだ一般ではないので、独学と経験だけです

 3時間ぐらい走って、アチェ料理の食堂に着いて、彼は大声で晩御飯食べたい人、トイレ行きたい人はさあ、どうぞ、時間があまりないけどね、とどなりました。
バスにトイレはあるんですが、どういうわけかみんな使ってなかったようです。
入って見たんですが、水があまり用意されてなかったので。。

 でも短い時間だと言っていたのに、ゆっくり20分ぐらい休憩していました。
8時間走って、やっと別の運転手さんと交代。彼はバスの後ろの方に用意されている椅子で仮眠を取っていました。
交代の運転手さんも上手な運転裁きでした。
明け方5時ごろにはムスリム信者の朝の礼拝時間でなので、途中にあったモスクに止まってから、彼は大声でだれか礼拝するのいるか、礼拝するなら、早くおりてくださいとまた怒鳴りました。
でも乗客誰一人返事したり、立ちあがった人がいません。、みんなグースー寝ていました。。。私一人、礼拝します!とはいえませんでした。。(笑)

 朝6時ごろ,メダンについて、暑さが感じられたとき、やっとホットしました。
スリル一杯のバス旅行、でもおもしろかったです。

著:Lily Fatma (リリー・ファッマ)
 逗子生まれ。父親はインドネシアの北スマトラ出身、母親は日本人で横浜生まれ。小学校と中学校は日本の教育を受け、その間も外交官の父についてインドネシアと日本を往復。高校在学中に在日インドネシア大使館を退職した父について帰国。現在はメダンで高校生、大学生、一般の人に日本語を、そして日本人にはインドネシア語を教えている。

 

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分類 ◇連載:「インドネシアの生活風景」