2015年10月17日
来年5月9日に予定されているフィリピン大統領選挙の立候補者がそろいましたが、その中の有力候補者3名についてまとめます。
1.グーレス・ポー上院議員
無所属の女性上院議員で、国民的俳優の故フェルナンド・ポー氏の養子。世論調査は最も人気が高い。立候補を表明した9月には、高い経済成長を実現した「アキノ路線」を引き継ぐと表明。議会で汚染を追及するなどクリーンな姿勢が評価されている。ただし政治家としての経験の浅さの指摘もある。
教会に赤子時代に置き去りにされたグレース・ポー氏は、「映画王」と呼ばれた俳優のフェルナンド・ポー氏に養子として引き取られる。米ボストン・カレッジを卒業後米国に住んでいたが、フェルナンド氏の死をきっかけにフィリピンに戻り、2013年に上院議員として初当選。夫は米国との二重国籍を持つITコンサルタントで3児の母。
2.マヌエル・ロハス前内務・自治相
アキノ大統領と同じ自由党に属し、アキノ大統領が後継指名している。大統領を祖父に持つ。ニューヨークで投資銀行に勤めたエリートでもある。2010年の大統領選挙でも有力候補だったが、アキノ大統領が母の死をきっかけに出馬したため、譲った。そのいきさつもありアキノ大統領が後継者指名したと思われる。
ただ、ゴルフ場の横柄な発言が報じられるなどエリート臭が嫌われていることもあり、支持率は高くない。ただ、フィリピンの経済成長は起動にのったばかりで現政権の政策継承が重要な時期であり今後巻き返しが考えらえる。
3.ジェジョマル・ビナイ副大統領
副大統領就任中に全国行脚により地方の票固めをしてきている。今年に入り汚職疑惑が相次ぎ表面化しっ支持率を落としている。しかしながら、2000万人が住む南部ミンダナオ島など地方では圧倒的な人気がある。
○「次期大統領に誰がふさわしいか」についての世論調査
(単位:%、複数回答)
候補者 | 2014/11 | 2015/3 | 2015/6 | 2015/9 |
グレース・ポー | 21 | 31 | 42 | 47 |
マヌエル・ロハス | 19 | 15 | 21 | 39 |
ジェジョマル・ビナイ | 37 | 36 | 34 | 35 |
〔出典〕 ソーシャル・ウェザー・ステーション調べ(日本経済新聞)
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〔Clisien ASEAN News Clips 編集部〕
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