2017年6月21日 〔タイ〕
タイの新憲法が2017年4月6日に公布された。その第44条では、軍政権のプラユット暫定首相に事実上の絶対権限を与えている。その権限を使って、遅れている「タイ-中国高速鉄道」の建設を推し進めようとしているという。日本経済新聞(2017年6月21日)がバンコク・ポストの記事を紹介している。
タイと中国を結ぶ「タイ-中国高速鉄道計画」のタイ側、バンコクとナコン・ラチェッシマ区間の工事を進めるためにはふたつの壁があるという。ひとつ目は、工事を請け負う業者のエンジニアがタイ語での試験を合格する必要があるという法律。そしてもう一つは、予算が50億バーツを超える計画なので「スーパーボード」の承認が必要だが、農業以外の利用を禁じている土地改革法の指定農地を通る路線となるため承認には時間がかかる。
プラユット暫定政権は新憲法44条をよりどこりに、これらの法的制限を免除し計画を進めようとしている。工事を急ぐ真の意図は不明だが、9月には中国で開催されるBRICs首脳会議にプラユット首相が出席する予定という。
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〔Clisien – ASEAN Info Clips 編集部〕 ○他の記事も読む○
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