〔コラム〕インドネシアのコンビニでビールが買えなくなった

 そもそもイスラム教徒が88.1%(*日本外務省 2015年3月18日データ)のインドネシアなのでアルコール飲料の販売については他のASEAN諸国とは違うだろうと思い込んでいましたが、実際に大都会ジャカルタを訪問してみると、ビールを飲める飲食店も多く、スーパーなどでもビールやワインなどを販売しておりちょっと驚いた経験があります。確かに9割近くがイスラム教徒でも残りの1割はアルコール飲料の販売対象者です。人口2億4千万とか2億5千万とか言われるインドネシアですから、2,500万人市場なのです。(*ここから未成年は除かなければいけません。ジャカルタ特別州は21歳以上が飲酒可能年齢です。)

 以前、バンドンというインドネシアのジャワ島西部の都市を訪れたときです。バンドンは大きな都市ですが、ジャカルタと違って近代的なショッピングモールやスーパーなどは見かけませんでした。そんな土地でホテルに帰ってビールでも飲みたいと思い、いっしょに食事をしたインドネシア人にどこで買えるか聞いてみました。彼らはイスラム教徒なのでアルコール飲料を買えるお店を教えてもらうのは少々気が引けましたが、初めての土地で良くわからず思わず頼ってしまいました。

 そうすると、ためらうどころか気持ちよく「それは多分あのコンビニで買えると思う」と言って案内してくれました。ありがたいことです。

 ところが、2015年4月から、コンビニやミニマーケットなどの小規模店舗でアルコール飲料の販売が禁止になっているようです。インドネシアの夜のホテルでビールなどで一日の疲れを取ろうと考えていた人はご注意ください。

 コンビニでのアルコール飲料販売禁止により、インドネシアで最大シェアを持つビンタンビールの売り上げが激減しているようです。「じゃかるた新聞(2015年8月1日)」が詳しく報じています。

 

〔エムニド・リサーチャー 仁藤誠人〕 2105年8日3日 


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