colm: バンコクでも「ミシュラン」が人を動かす

2018年1月15日 〔シンガポール/タイ〕

 ランキングに左右される人が多いのは日本だけではないかと思っていた。クチコミが影響力を持つのは世界中どこでも同じだろうが、ある“権威”が人々の行動を強く左右することはないと思っていた。ところが、東南アジアでも権威づけにより人々が店への来客数が急増する現象が起きているようだ。

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 日本では「ミシュラン・ガイド」がグルメの間で一目置かれているようだが、タイの首都バンコクでも2017年に発行された。東南アジアではシンガポールに次いで2カ国目だ。

 ミシュランガイド・バンコク版が「星」を付けたレストランは、2つ星が3軒で、1つ星が14軒。そして手頃なレストランの中で選ばれる「ビブグルマン(Bib  Gorumand)」が33軒。

 「星」を獲得して繁盛し喜んでいるレストランもあるようだが、その一方急増した客に困惑し疲弊しているレストランもあるという。

 タイ人で1日1回以上外食する人は22%と世界平均の9%を大きく引き離しているという。東南アジアではタイだけでなく、朝から晩まで安く飲食を提供する屋台が多く、外食するのは比較的日常的なことだ。

 ちなみに、ミシュランガイド・シンガポール版[2017年)で「星」を獲得したレストランは、3つ星が1軒、2つ星が7軒、1つ星が30軒、そしてビブグルマンは38軒でその内20は屋台だ。

 

 これまでは、手の届く範囲の距離や料金の店で飲食することが多かった東南アジアの人々も、所得水準の向上、インターネットなど情報入手手段の発達、バイクや自動車など普及でこれまでは「手の届かない」と思っていたレストランでの食事が身近になってきたのではないだろうか。

 特に都市部ではその傾向が強いように思う。

〔参考〕

〔Clisien – ASEAN Info Clips 編集部〕 ○他の記事も読む

 

 

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