南シナ海問題、フィリピン新政権が態度軟化

2016年7月9日 〔フィリピン〕

 昨年10月に仲裁裁判所が審理することを決めた南シナ海問題に関するフィリピンの提訴は7月12日に判決がでる。中国が埋め立てなどにより人工島を建設して進出してきている南シナ海について、強い態度で中国を非難してきたフィリピンだが、6月末に新大統領が就任したことで中国に対する態度が少し軟化してきているようだ。

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 ドゥテルテ新大統領は、仲裁裁判所の判決はフィリピンにとって有利なものとなるとみているが、その場合でも「戦争は望まない。我々に有利だった場合は話し合おう」と7月5日の式典で語っている。

 中国側も、習金平国家主席がドゥテルテ大統領就任にあたり祝電を送り「関係改善を推進したい」と伝え、7月7日には趙鑑華・駐フィリピン大使がマニラでドゥテルテ氏と面談し祝意を伝えている。大統領の就任前には鉄道建設の経済協力などを非公式に打診することもあった。

 この鉄道建設などの投資を中国から引き出すために、ドゥテルテ政権は二国間交渉に入るのではないかとの見方もされている。

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〔Clisien ASEAN News Clips 編集部〕 


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