フィリピン、米国との協定破棄を延期

2020年6月4日 〔フィリピン〕

 フィリピンのロクシン外相は6月2日、すでに米国に通告していた「訪問軍地位協定(VFA:Visiting Forces Agreement)」の破棄を大統領の指示で保留することを明らかにした。今年8月に破棄通告から6ヶ月が経過し失効する予定だった。保留期間は6ヶ月だが、延長は可能だとしている。6月1日付の外交文書で在フィリピン米大使館に伝えた。背景には南シナ海での中国の軍事活動が活発になっていることへの警戒があるようだ。

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 VFAは、両国間の軍事同盟の実効性にかかわる重要な協定で、1998年に締結された。米兵のフィリピン国内での法的地位について定められており、合同軍事演習などの活動を可能にしていた。

 しかしながら、ドゥテルテ大統領は米国と距離を置く姿勢を強めてきて、今年2月には側近議員の査証(ビザ)を米国から取り消されたことに反発し、同協定を破棄すると一方的に通告した。規定によると、通告から180日後の8月に失効する予定だった。

〔Clisien – ASEAN Info Clips 編集部〕 ○他の記事も読む

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