(連載)「インドネシアの生活風景」     (20)メダンの床屋さん

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 今回はメダンの町の小さなお店で床屋さんをしているカリスさん(35歳)を紹介します。ホテルの中にあるバーバーショップとか高級な床屋さんとちがって街角にある小さな床屋さんです。床屋のお店も自分のものじゃなくて、同じところで働いている2,3人の散髪屋さんと一緒に毎月借り賃を所有者に支払います。

インドネシアの生活風景20-01
 

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 カリスさんは散髪の仕事をしてから10年になります。散髪の仕方を教えてくれる学校などに行っていません。最初は散髪屋さんをしていたお友達の手伝いをしていました。そしてそのころは子どもたちの散髪しいていました。なぜかというと、子どもは簡単だし、間違えていたとしても文句いわないからだそうです?そして10年、今では手に技能を持っているりっぱな散髪やさんです。
 お客さんは若い年代から50代ぐらいの人が多いそうです。一番お客さんが多くなるのは土曜日の午後と日曜日で散髪と髭剃り代合計で一万七千ルピアぐらいですが、気前のいいお客さんだと三千から五千ルピアほどのチップをくれます。
 カリスさんが働いている場所から30メートルほどの所にも床屋さんがありますが、カリスさんのところは若い散髪やさんが多いので、みなこちらの方へ来るそうです。
 床屋で働く前はいろいろな仕事をしていました。食堂のウエイター、ホテル、コーヒー売りなど。床屋さんで働くようになったのは、時間的にあまり縛られないからだということです。床屋は昼ごろからなので、朝は家で小さな雑貨屋をやっている奥さんの手伝い、子どもたちの学校送り迎えなどができますから。インドネシアの生活風景20-02
 カリルさんはまだちゃんとした場所がありますが、道路の脇、大きな木の下で散髪やをしている人たちもいます。今はほとんど無くなりましたが、彼らたちは決まった時間などなく、午後ちょっと涼しくなった時間にポツポツとお店?を開きます。


 簡単な散髪道具、お客用の折りたたみ式椅子(自分で作ったように見えます)を自転車などに乗せて出てきます。でも場所によって時々政府の手入れが行われます。そんな時は散髪やさんはいそいで商売道具をたたんで、あたふたと逃げます(笑い)またお客さんは散髪用の大きな前掛け?をつけたままで一緒に逃げてしまいます、なぜだか。。。それを見た市民の人はバットマンが逃げていくーとからかっていました。スーパーマンの方が合うみたいですねえ。。

 

著:Lily Fatma (リリー・ファッマ)
 逗子生まれ。父親はインドネシアの北スマトラ出身、母親は日本人で横浜生まれ。小学校と中学校は日本の教育を受け、その間も外交官の父についてインドネシアと日本を往復。高校在学中に在日インドネシア大使館を退職した父について帰国。現在はメダンで高校生、大学生、一般の人に日本語を、そして日本人にはインドネシア語を教えている。

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