2016年10月25日 〔フィリピン〕
フィリピンのドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領が本日来日する。10月26日には安倍首相との会談が行われる予定。
過激な発言の連発で注目を浴びているドゥテルテ大統領は1945年生まれ。ミンダナオ島出身の初めてのフィリピン大統領だ。ミンダナオ島のダバオ市長を実質20年以上務め、その間に「フィリピンで最悪」とも言われたダバオ市の治安を大幅に改善し、安全な街のひとつへと導いた。ただし、そのやり方は強引なところもあると言われている。
今年6月30日、ドゥテルテ氏は第16代大統領に就任。フィリピンの大統領の任期は6年で再選は禁じられている。
大統領就任後、国内から麻薬を一掃するための活動に取り組んでいるが、麻薬犯罪者を超法規的に殺害しているとも言われ、そのやり方に国際的な批判を受けている。また、過激な発言も続いており、特に米国に対してはオバマ大統領を誹謗したり、「米国とは決別する」というニュアンスの発言をしたりと、米国寄りだと言われたアキノ前大統領とは対照的な動きを見せている。
懸案となっている中国との南シナ海領有権問題についても、10月20日に北京で行った習近平国家主席との会談で「2国対話」で解決を探ることに合意したとしており、今年7月の仲裁裁判所の判決に従う意向のない中国を非難する米国を中心とした他国の介入は望まない意向を示した。
今回の来日前日10月24日に読売新聞が行った同氏へのインタビューでは南シナ海問題について、習近平国家主席との会談では「『今話すのは正しい時ではない』と伝えた」と話しており、「将来、我々が話すときが来る」と続けたようだ。
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〔Clisien – ASEAN Info Clips 編集部〕 ○他の記事も読む○