2017年4月28日 〔フィリピン〕
日本経済新聞(2017.4.28)によると、東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国を務めるフィリピンのドゥテルテ大統領は4月27日、中国との間で紛争となっている南シナ海問題に関する仲裁裁判所の判決について、4月29日に予定されているASEAN首脳会議の議題としては取り上げないと記者団に話した。
南シナ海の領有権問題では、フィリピンが仲裁裁判所に提訴し、2016年7月12日に事実上中国全面敗訴の判決を出していた。しかしながらその判決に強制力はなく、中国側はその判決を無効だとして受け入れを拒否してきている。
昨年9月6日にラオス・ビエンチャンで開催されたASEAN首脳会議でも南シナ海問題については「深刻な懸念」としたものの、仲裁裁判所の判決には触れなかった。
フィリピンのドゥテルテ大統領は、中国との経済的協力関係を優先する姿勢をとっている。
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〔Clisien – ASEAN Info Clips 編集部〕 ○他の記事も読む○